「バイアグラを飲んで死亡することはある?」「心臓に負担がかかって危険なのでは?」と不安に感じている方もいるでしょう。
バイアグラの服用後に死亡した症例は、実際に報告されています。
ただし報告された死亡例のすべてで、バイアグラが直接の死亡原因だったと確認されているわけではありません。
厚生労働省が掲載している米FDAの市販後安全性情報では、1998年3月下旬の発売開始から同年7月までに、バイアグラを処方された後の死亡が123症例報告されました。
一方で、不確実な情報や服用の有無が確認できない症例も含まれており、有害事象の報告件数だけではバイアグラとの因果関係や死亡率を判断することはできないとされています。
現在の国内シルデナフィル製剤でも、死亡例を含む心筋梗塞の重篤な心血管系有害事象が報告されているため、使用前に心血管系の状態を確認することが重要です。
とくに…
- 血圧が極端に低い・高い
- 心臓や血管に持病がある
- 硝酸剤のような併用禁忌薬を使用している
- 100mgの国内承認量を超えて自己判断で服用する
といった場合は注意が必要です。
また海外から個人輸入した医薬品には、国内で正規流通する医薬品と同様の品質・有効性・安全性の保証はなく、偽造品が含まれる可能性もあります。
そこで今回は、バイアグラの死亡例から死亡リスクが高まる可能性があるケース・併用禁忌・副作用・購入方法・個人輸入するときの注意点まで詳しく解説します。
バイアグラは死亡例だけで安全性を判断するのではなく、持病・併用薬・服用量・入手方法まで確認したうえで使用を検討することが重要です。
購入方法について先に確認したい方は、以下から該当箇所へ移動できます。
>> バイアグラの購入方法と注意点を先に見る
バイアグラの服用で死亡した人はいる?

バイアグラの服用後に死亡した症例は報告されています。
厚生労働省が掲載している米FDAの市販後安全性情報によると、バイアグラが米国で発売された1998年3月下旬から同年7月までの間に約360万件の処方が調剤され、バイアグラを処方された後の死亡が123症例FDAへ報告されました。
ただし「123人がバイアグラの副作用によって死亡した」という意味ではありません。
123症例には…
- 外国で発生した12例
- 風聞・報道などを含む不確実な30例
- 実際にバイアグラを使用したか不明な12例
なども含まれており、米国内でバイアグラ服用後の死亡症例として整理されたのは69例でした。
FDAはこれらについて、自発報告には情報不足や重複などの限界があり、有害事象が報告されたからといって、それだけで医薬品による副作用と判断することはできないと説明しています。
現在の国内シルデナフィル製剤の添付文書にも、死亡を含む重篤な心血管系有害事象の報告があるため、使用前に心血管系障害の有無を十分に確認するよう警告されています。
また心筋梗塞については、シルデナフィルとの因果関係は明らかではないものの、服用後の発症例が報告されています。
つまりバイアグラには服用後の死亡報告がありますが、適切に飲めば死亡する薬という意味ではありません。
死亡リスクを考えるうえでは、死亡例の数だけを見るのではなく、心血管系の状態・血圧・併用薬・服用量などを確認することが重要です。
バイアグラで死亡リスクが高まる可能性があるケース

バイアグラの有効成分であるシルデナフィルは、すべての人が同じ条件で使用できるわけではありません。
国内承認製剤では、心血管系の状態・血圧・最近の既往歴などによって、使用できないケースが定められています。
ここでは、とくに注意したい3つのケースを紹介します。
心臓や血管に持病がある
心臓や血管に持病がある方は、バイアグラの使用に注意が必要です。
シルデナフィルには、血管を拡張して血圧を下げる作用があります。
またED治療薬を使用する場面では性行為そのものも心臓への負担となるため、国内添付文書ではED治療を始める前に心血管系の状態を確認するよう求めています。
とくに、心血管系障害があり性行為そのものが不適当と考えられる方には投与できません。
また、下記も国内承認製剤では禁忌です。
- 最近6か月以内に脳梗塞を起こした方
- 最近6か月以内に脳出血を起こした方
- 最近6か月以内に心筋梗塞を起こした方
発売初期にFDAへ報告された米国内の死亡69例でも、74%に冠状動脈疾患の危険因子が認められていました。
心臓病で治療を受けている方は、ED治療薬くらいなら大丈夫だろうと自己判断せず、服用中の薬も含めて医師・薬剤師へ相談しましょう。
血圧が極端に低い・高い
低血圧の方や治療によって、十分にコントロールされていない高血圧の方も注意が必要です。
国内のシルデナフィル製剤では、以下に該当する方への投与は禁忌です。
| 状態 | 基準 |
| 低血圧 | 血圧90/50mmHg未満 |
| 管理されていない高血圧 | 安静時収縮期血圧170mmHg超 |
| 管理されていない高血圧 | 安静時拡張期血圧100mmHg超 |
シルデナフィル自体に降圧作用があるほか、降圧薬やα遮断薬などとの併用によって血圧低下が強まる場合があります。
普段から血圧が高い・低い方や血圧の薬を使用している方は自己判断せず、使用前に医師や薬剤師へ確認してください。
国内承認量を超えて自己判断で服用する
「50mgでは効かなかった」「多く飲んだ方が効果が強そう」という理由で、自己判断で服用量を増やすのも避けるべきです。
日本国内のバイアグラは25mg・50mg製剤が承認されており、通常成人ではシルデナフィルとして1回25〜50mgを1日1回使用し、投与間隔を24時間以上空ける用法です。
一方、海外では100mg規格のバイアグラも存在しますが、100mgは日本国内で承認されているED治療の1回最大量50mgを上回ります。
厚生労働省も、国内正規品は25mg・50mgであり、海外には100mg規格があることを示しています。
「海外では100mgが使われているから自分も大丈夫」と自己判断するのは避けましょう。
また50mgを飲んでも十分な効果がなかったからといって、短時間でもう1錠追加するのも適切ではありません。
シルデナフィルを過量服用した場合、特異的な解毒薬はありません。
また血漿蛋白との結合率が高いため、腎透析による速やかな除去も期待できないとされています。
十分な効果を得られない場合は、自分で用量を増やすのではなく医療機関へ相談しましょう。
バイアグラと一緒に飲んではいけない薬

バイアグラには、一緒に使用してはいけない併用禁忌の薬があります。
中でも重要なのが、狭心症に使われる硝酸剤・NO供与剤です。
シルデナフィルと硝酸剤・NO供与剤を併用すると降圧作用が増強し、血圧が過度に低下する可能性があります。
そのため国内添付文書では、警告および併用禁忌に指定されています。
主な併用禁忌は、以下のとおりです。
| 薬の種類 | 主な薬剤例 | 注意する理由 |
| 硝酸剤・NO供与剤 | ニトログリセリン・亜硝酸アミル・硝酸イソソルビド・ニコランジルなど | 降圧作用が増強し、過度な血圧低下を起こすおそれ |
| 抗不整脈薬 | アミオダロン塩酸塩の経口剤 | QTc延長作用が増強するおそれ |
| sGC刺激薬 | リオシグアト | 症候性低血圧を起こすおそれ |
とくに硝酸剤との併用には、注意が必要です。
バイアグラ発売初期の米国内死亡69例のうち12例でも、併用禁忌であるニトログリセリンまたは硝酸系製剤が使用されていました。
この他、併用禁忌ではなくても注意が必要な薬があります。
たとえば…
- 降圧薬
- α遮断薬
- 一部のCYP3A4阻害薬
などです。
CYP3A4を阻害する薬との併用ではシルデナフィルの血中濃度が上昇する場合があり、降圧薬やα遮断薬では血圧低下が強くなる可能性があります。
普段飲んでいる薬がある方は薬の商品名だけを見て自己判断せず、処方薬・市販薬を含めて医師や薬剤師へ伝えることが大切です。
バイアグラの危険な副作用・服用後に注意したい症状

バイアグラでは、ほてりや頭痛などの副作用が比較的多く報告されています。
国内添付文書では4時間以上勃起が続く症状が現れた場合、処置が遅れることで陰茎組織が損傷したり、勃起機能を永続的に損なったりする可能性があるため、直ちに医師の診察を受けるよう注意喚起されています。
また急激な視力低下・視力喪失が現れた場合は服用を中止し、速やかに眼科専門医を受診する必要があります。
バイアグラを飲んだ後に強い胸痛が現れた場合は自己判断でニトログリセリンの硝酸剤を使用せず、速やかに医療機関を受診・バイアグラを服用したことを医療従事者へ必ず伝えてください。
バイアグラを検討する際に知っておきたい購入方法

バイアグラを検討している場合は価格だけを見るのではなく、国内で処方を受ける方法と海外から個人輸入する方法の違いを理解することが重要です。
そのため国内承認品を使用する場合は、医療機関で診察を受けて処方してもらう方法が基本となります。
一方、海外で流通している医薬品を自分で使用するために海外から取り寄せる個人輸入という方法もあります。
厚生労働省によると医薬品の個人輸入には規制があり、原則として輸入確認の手続きが必要ですが、一定範囲では税関での確認のみで通関できる場合があります。
また個人輸入した医薬品を他の方へ販売・譲渡することは認められていません。
ただし個人輸入品は、国内で正規流通する医薬品と同じ基準で品質・有効性・安全性が確認されているとは限りません。
重大な健康被害が起きた場合も、個人輸入医薬品は医薬品副作用被害救済制度の対象になりません。
購入方法を検討するときは「安いから」「ネットで購入できるから」だけで決めるのではなく、持病・併用薬・服用量・品質面まで含めて検討することが重要です。
個人輸入代行サービスを利用する場合は、医薬品そのもののリスクとは別に、支払い方法・配送条件・問い合わせ窓口など、サービスとしての違いも確認しておきましょう。
また個人輸入品は国内承認医薬品と同じ品質・有効性・安全性が保証されるものではありません。
リスクを理解したうえで判断する必要があります。
| サイト | 公式 | 特徴 |
|---|---|---|
| お薬なび | 公式サイトへ |
|
| グー薬局 | 公式サイトへ |
|
| ライフパートナー | 公式サイトへ |
|
| ネットのくすり屋さん | 公式サイトへ |
|
バイアグラを個人輸入代行サイトで購入するときの注意点

個人輸入代行サイトを利用する場合は、一般的なネット通販と同じ感覚で利用しないことが重要です。
厚生労働省は個人輸入される医薬品について、国内で承認された医薬品のように品質・有効性・安全性が確認された製品とは限らないとして注意を呼びかけています。
とくに注意したいポイントは、以下の通り。
- 成分や品質を外見だけで判断できない
- 個人輸入は自分自身で使用することが原則
- 安全性を保証する表現だけで判断しない
成分や品質を外見だけで判断できない
医薬品が本物なのか、表示どおりの有効成分が含まれているのかを錠剤やパッケージの見た目だけで判断することは困難です。
厚生労働省は個人輸入される外国製医薬品には、正規品を装った偽造製品が含まれる可能性があると注意喚起しています。
中にはシアリス50mgを装った製品から1錠あたり118mgのシルデナフィルが検出された例もあり、外見や商品名と実際の成分が一致しない模造品が存在することが確認されています。
この事例はバイアグラの模造品そのものではありませんが、ED治療薬の個人輸入ではパッケージや商品名だけで中身を判断するのは難しいことを示す一例です。
個人輸入は自分自身で使用することが原則
医薬品の個人輸入は、原則として輸入した本人が自分自身で使用することを前提とした制度です。
厚生労働省は、個人輸入した医薬品を他人へ販売・譲渡することは認められていないと案内しています。
そのため…
- 購入した医薬品を転売する
- 友人の分までまとめて注文する
- 余ったバイアグラを知人へ渡す
といった行為は避けましょう。
また個人輸入の手続きや規制は変更される場合があるため、実際に輸入する前は厚生労働省・地方厚生局の最新情報を確認することが重要です。
安全性を保証する表現だけで判断しない
「100%正規品」「絶対に安全」「副作用の心配なし」といった表現だけを根拠に、個人輸入代行サイトや商品を判断しないようにしましょう。
そもそも医薬品は、正規品を正しい用法・用量で服用した場合でも副作用が起こる可能性があります。
さらに厚生労働省は個人輸入品について、虚偽・誇大な効能効果や安全性をうたって販売されている場合があり、国内承認薬のように品質等が確認されているとは限らないと注意喚起しています。
個人輸入代行サービスを比較する場合も、広告のキャッチコピーだけで判断せず…
- 配送条件
- 運営者情報
- 支払い方法
- 問い合わせ方法
- キャンセル・返金条件
など、確認できるサービス情報もチェックしましょう。
バイアグラの死亡リスクについてよくある質問

- Qバイアグラを2錠飲んだら死亡しますか?
- A
2錠服用したからといって必ず死亡するわけではありませんが、1錠あたりの用量によっては国内承認量を大きく超える可能性があります。
国内のバイアグラは1日1回25〜50mgで、投与間隔を24時間以上空ける用法です。
すでに予定以上の量を服用し…
- 失神
- 強い胸痛
- 呼吸困難
- 視力の異常
- 強いめまい
- 4時間以上続く勃起
などが現れている場合は、追加服用せず速やかに医療機関を受診してください。
- Q他のED治療薬を一緒に飲んでもいいですか?
- A
自己判断で複数のED治療薬を併用することは避けましょう。
シルデナフィルの国内添付文書では、PDE5阻害薬やほかのED治療薬との併用について安全性が確立していないとされています。
バイアグラが効かなかったからシアリスも追加するといった使い方はせず、十分な効果を感じない場合は医師へ相談してください。
- Qバイアグラを飲んだ後に胸が痛くなったらどうすればいいですか?
- A
強い胸痛・胸部の圧迫感・息苦しさなどが現れた場合は、追加服用せず速やかに医療機関を受診してください。
シルデナフィルでは心筋梗塞・低血圧・失神などが市販後に報告されています。
ただし心筋梗塞について、シルデナフィルとの因果関係が確定しているわけではありません。
またニトログリセリンなどの硝酸剤・NO供与剤との併用は禁忌です。
医療機関を受診するときは、バイアグラを服用したこと・服用した時刻を医療従事者へ必ず伝えましょう。
まとめ

バイアグラの服用後には、実際に死亡症例が報告されています。
米FDAへは発売初期の1998年3月下旬から7月までに123件の死亡報告が寄せられましたが、不確実な報告や服用が確認できない症例も含まれており、報告された死亡すべてがバイアグラによって引き起こされたと判断することはできません。
一方、現在の国内シルデナフィル製剤でも重篤な心血管系有害事象が報告されているため、死亡例の存在を過度に恐れるのでも承認薬だから絶対安全と考えるのでもなく、自分が安全に使用できる条件を満たしているか確認することが重要です。
とくに注意したいのは…
- 血圧が極端に低い・高い
- 心臓や血管に持病がある
- 国内承認量を超えて自己判断で服用する
- 硝酸剤などの併用禁忌薬を使用している
といったケースです。
またバイアグラは日本国内で25mg・50mgが承認されている処方箋医薬品です。
海外から個人輸入した医薬品については、国内正規流通品と同様の品質・有効性・安全性の保証はなく、偽造品のリスクや医薬品副作用被害救済制度の対象外になる点にも注意しましょう。
死亡例の有無や価格だけで判断せず、持病・血圧・服用中の薬・用量・入手方法まで確認したうえで使用を判断することが大切です。
個人輸入を検討している場合は価格だけを見るのではなく、支払い方法・配送条件・問い合わせ窓口など、サービスごとの条件も確認しましょう。
また個人輸入品には、国内承認医薬品とは異なるリスクがあります。
注意点を理解したうえで判断してください。
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